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ナターシャ・グジー コンサート
ウクライナの歌姫 〜水晶の歌声とバンドゥーラの可憐な響き〜
2014年12月24日 (水)
開場 18:00 / 開演 18:30

<photo: 広河隆一>

多古ミュージックサロン第6回目となる春のコンサートが5月24日(日)に行われる運びとなりました。
 
今回のゲストは、ウクライナの伝統楽器、バンドゥーラを奏でながら「水晶の歌声」と称される美しい声で聴衆を魅了するナターシャ・グジーさんです。
 
第3回のコンサートで演奏された彩 愛玲さんの小型のハープ、「アイリッシュ・ハープ」にどこか通じるバンドゥーラの繊細な音。どこまでも静かに広がっていくようなバンドゥーラの音色に透明な歌声が重なり、郷愁を誘う音の空間が生まれます。

なお今回は、多古ミュージックサロンの顧問として活動を常に支えて下さっているピアニストの碓井 俊樹さんがピアノ伴奏で共演します。世界中でコンサートを行うコンサートシリーズを自ら企画し国際的に活躍されている碓井 俊樹さんのピアノが、ナターシャ・グジーさんの水晶の歌声を響かせます。
 
週末の午後のひと時を、珍しいウクライナの伝統楽器「バンドゥーラ」の音色と美しい歌声とともにお過ごしください。
 

演奏家紹介

ナターシャ・グジー<歌/バンドゥーラ>

ウクライナ生まれ。ナターシャ6歳のとき、1986年4月26日未明に父親が勤務していたチェルノブイリ原発で爆発事故が発生し、原発からわずか3.5キロで被曝した。
 
その後、避難生活で各地を転々とし、キエフ市に移住する。ウクライナの民族楽器バンドゥーラの音色に魅せられ、8歳の頃より音楽学校で専門課程に学ぶ。
 
1996年・98年救援団体の招きで民族音楽団のメンバーとして2度来日し、全国で救援公演を行う。
2000年より日本語学校で学びながら日本での本格的な音楽活動を開始。
 
その美しく透明な水晶の歌声と哀愁を帯びたバンドゥーラの可憐な響きは、日本で多くの人々を魅了している。
2005年7月、ウクライナ大統領訪日の際、首相官邸での夕食会に招待され、演奏を披露。
コンサート、ライブ活動に加え、音楽教室、学校での国際理解教室やテレビ・ラジオなど多方面で活躍しており、その活動は教科書にも取り上げられている。
 
公式ホームページ:オフィスジルカ


碓井 俊樹 Toshiki Usui <ピアノ>

東京藝術大学付属高校、東京藝術大学を経てザルツブルク・モーツァルテウム芸術大学で研鑽を積む。
岩崎 淑、植田 克己、カール・ハインツ・ケマリング、アヴォ・クユムジャンの各氏に師事。 第12 回カントゥ国際音楽コンクール優勝。2004 年よりウクライナ・キエフ国立フィルハーモニー交響楽団の公演にも客演。
 
各国大使館での特別演奏やパレスチナ難民キャンプにて国連の支援を受けて演奏会を開催する。
 
国内ではイヴリー・ギトリス、ピーエル・アモイヤル、ヴォルフガング・マルシュナー等、リサイタルや音楽祭を通じて世界的な演奏家と数多く共演。2003 年より日本はもとより欧州・アメリカ・中東等を回るワールドツアーなど行っているほか、各国で開催される国際音楽祭への出演、国際音楽コンクールの審査員を務める。2012 年にはアメリカ・ヨーロッパでの演奏活動に加えショパン国際音楽コンクール( アメリカ・ハートフォード) 審査委員を務める。

公式ホームページ:

<photo: 村井重人>

 演奏曲目:

「キエフの鳥の歌」
「希望の大地」
「いつも何度でも」スタジオジブリ作品「千と千尋の神隠し」テーマ曲
「あなたの声にこころが開く」
ほか

ナターシャ・グジー コンサート


 

静かなバンドゥーラの響きと、透明な歌声で幕を開けたコンサートは、ナターシャ・グジーさんの静かで落ち着いた語りを曲間にはさみ、ゆったりとした時間の中で流れて行きました。
 
哀愁を秘めたウクライナの民謡、軽やかな踊りのリズムを持った伝統曲、そしてどこかで耳にしたことのある日本のメロディー。穏やかでありながら、心の奥に静かに響いてくる強さも感じられました。
 
また、ナターシャさんの過去のチェルノブイリ事故被爆体験のお話も多くの皆さんの心に通じたことと思います。最後に聴衆の皆さんと一緒に歌った「ふるさと」は、今も帰ることのできないチェルノブイリや福島の地を思わせ、また多古町の豊かな田園風景もまぶたに浮かぶ、すばらしい幕切れとなりました。
 
多古ミュージックサロンの顧問として演奏家招致やプログラム作成にも参加して下さっているピアニストの碓井俊樹さんも、今回初めてコンサートに出演して下さいました。また会う機会を思いながら、今回のコンサートが終了しました。